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2015年9月 3日 (木)

今さら女性活躍推進法

「女性活躍推進法」が、国会で成立し、新聞やテレビで盛んにこの話題が取り上げられている。、この法律が来年から施行されれば、企業や地方自治体などでは、女性の採用や昇進に対する数値目標を策定することが義務づけられるとあって、女性向けの家庭欄だけでなく、経済欄で取り上げている新聞が多いのが目についた。

この法律ができるという話を最初に聞いたときは、なぜ今更…という思いがあった。「男女共同参画社会基本法」ができて14年。国や各自治体で、これに基づいた行動計画が着々と進められており、女性の社会進出を応援するための様々な取り組みによって、同法の施行前と比べれば、数値的にはかなり前進している。

「男女共同参画…」の言葉もようやく定着し、女性の問題は男性の問題でもあるという考え方のもと、男性にとっても働きやすい労働環境や家庭での家事。育児や地域活動への男性の参画を進めるために、ワーク・ライフ・バランスの取り組みも進んできている。それを、なぜ今ごろになって、「男女…」でなく「女性」だけの活躍推進を目的とした法律を新たにわざわざ作るのか。奈良県の「男女共同参画計画」の策定に長年かかわってきたひとりとして、どうも合点がいかなかった。

でも、二つの法律の目的等を読み比べて見て気付いたのは、今回の法律の本当の狙いは、どうやら女性にもっと子供を産んでほしいという、〝少子化対策〝にもっとも重点を置いているのではないかということだ。法律の名称が「男女」でなく「女性」なのも、そう考えると合点がいく。

女性の活躍は、安倍内閣が目指す社会をつくるための〝3本の矢〝のひとつであり、女性が社会で輝いて活躍してほしいという思いは、女性としてありがたいと思うが、その大きな理由が、労働力不足を補うための働き手としての社会参画であり、そのために子供を産んでも働き続けることが可能な職場づくりや女性の待遇改善を企業側に強く要望するために作った法律が「女性の活躍推進法」なのだろう。かつて、〝産めよ増やせよ〝が国の施策として、女性に専業主婦として家庭に入る道を選ばせたように、こんどは、働き続けながら、もっと子供を生んでほしい。そのために雇い主側も、女性の待遇改善や昇進・昇格等の道を開いてあげてほしい。日本の経済を立て直すために、今や女性の労働力確保は必要不可欠であり、出産や育児でそれが中断し、仕事をやめられては、国として困るのだ。「女性の活躍推進」をうたった新しい法律にはこんな切羽詰まった思いがこめられているのではないか。そう考えると、「男女共同参画」ではなく、女性だけを特別扱いした今回の新しい法律の作られた意義がよくわかる。

名称はどうあれ、女性に活躍してもらうことはいいことだから、せっかくできた新しい法律に対して、反対する気はないが、女性が結婚・出産後も働き続けるためには、職場の環境づくりと並んで大切なのが、配偶者の理解と家事・育児への協力だ。そのためには、やはり「男女共同参画社会基本法」の精神を受け継いで、、男性も職場や地域、家庭でいきいきと生きられる社会の実現を目指すべきだろう。

新しい法律にもとづいた計画が来年春から実施されれば、企業や地方自治体などでは、女性の採用や昇進・昇格等に対する数値目標を立てることが義務づけられる。罰則規定はないようだが、単に数値目標を作って、それを守ることが目的ではない。それぞれの職場で、改めて女性の力をどのように生かしていけばいいのか、単なる数値合わせではなく、真剣に考えてほしいと思う。

私たちの若い頃と比べれば、随分女性が働きやすい社会になってきたと思う。まだまだ男性と完全に平等・隊等とはいえないけれど、女性も努力次第で企業のトップや首長に選ばれることももはや夢ではない。また、結婚や出産で仕事をやめずに働き続けることも、今ではごく普通になりつつある。でも、あいかわらず…というべきか、家庭でも職場でも、女性の活躍を進めるうえで一番ネックになっているのが旧態依然とした男性の意識なのではないだろうか。「女性の活躍推進」のためには、「男性の意識改革推進」のための法律も併せて必要なのではと思っている女性は私ひとりではないはずだ。

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コメント

ねーよ
日本沈没を企む
売国奴

投稿: ゴキブリ | 2015年12月 7日 (月) 20時29分

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